February 14, 2010
Antony and the Ohnos -魂の糧- @草月ホール

*「草月ホールでAntonyを観て来ました。本当に待望の!待望の来日!!
今回はAntony and the Johnsonsではなく、the Ohnosでの来日公演です。Antonyが芸術の師と仰ぐ舞踏家・大野一雄さんの短編フィルムと、正に競演するというコンセプトのショウでした。
グランドピアノを前にAntonyが歌いだすと、目の前に突然暗く太く深い川が現れたかのような感覚に襲われました。その水は冷たくもあり、温かくもあり、流れは激しかったり、穏やかであったり、よく掴めないのですが、ただその中の密度は圧倒的です。声に質量を感じます。なんというか、Antonyの心のふるえが空気に振動して音となっているような。魂だだ漏れ。
the JohnsonsのRob Mooseのヴァイオリンとコーラスも素敵でした。特にコーラスは素晴らしく、Antonyにばっちり合っている。グランドピアノとRobっていうミニマムな編成も良かったな。勿論the Johnsonsでも来日してほしいけど。
40分程度で9曲を演奏した後に一度閉幕して、大野一雄氏の映画『O氏の死者の書』がかかりました。70'sアヴァンギャルドな映像のバックで演奏されていたノスタルジックな音響はWilliam Basinskiによるものかな。あの作風ととてもマッチしていて、なかなかとっつきにくい映像への親切な窓口になっていたと思う。
再度幕が開き、Antonyが歌いだしたのはなんとエルヴィス・プレスリーの「Can't Help Falling In Love」。大野慶人さんが小さな大野一雄人形を持って、腹話術師のようなたたずまいで右に左に舞います。「Can't Help Falling In Love」は大野一雄さんが踊った曲という事なので、息子(といっても既に70歳くらい)と2人で芸術の師をトリビュートしたのです。こんなに幸せな光景はない。
演奏を終えて大野慶人さんが大野一雄人形をぺこぺこおじぎさせながら「Thank you Thank you」と挨拶するのがとてもかわいらしく、それを見て思わず椅子を立ち上がった時の、Antonyの顔!よかったなあ。
そして大野一雄さんは100歳の誕生日を迎えても舞台に立ち続けているという。▼
※ こちらでAntony and the Johnsonsのライブ音源が聴けます。(1時間半丸々!)
Posted by Takuya Endo at February 14, 2010 09:47 AM










