October 13, 2009

京浜ロックフェスティバル2009

*「僕もさすがに大人になったのか、ゲームからの誘惑は楽勝だったものの、音楽からの誘惑には勝てず試験勉強を放り出して京浜ロックフェスティバルに行ってきました。

川崎駅から乗ったバスで見える景色が、会場に近付くにつれてどんどん工業地帯のそれになっていきます。バスの扉の隙間から入ってくる風も心なしか油っぽいような。。。
そして思わず「うおォン」と唸りたくなるような煙突群。バスはメタリックなパイプと併走していくのですが、パイプの中は何が走っているんだろう。
ある部分は秩序、大体は無秩序にみえる工場地帯の造形にしばし見蕩れます。

会場入り口

会場となる公園は運河沿いで、河向こうにはラスボスの城みたいな工場の影。空を見れば羽田から飛行機がびゅんびゅん離陸していき、運河を巨大タンカー達がのそりと進んでいきます。

背後にタンカーの巻

こんなすごいシチュエーションの中、ステージ上ではゆる~い音楽が演奏され、みんなが芝生でビールを飲みながらまったり。
もつ煮や佐世保バーガーを頂いたり、サワサキさんちの娘さんと3歳マインドで楽しく遊んでいると、細野さんのライブが始まりました。たそがれどき。

細野さん

一曲目は『モダン・タイムス』から"Smile"。会場に細野さんの声が流れ出すと一気に空気が変わります。
レス・ポールの曲を挟み、次の"香港 Blues"は東京シャイネスやワールドシャイネスを経て、もはや原曲の生まれた頃の時代に別のバンドが演奏してるかのように、既に細野さんの身にぴったり染み付いているタイムレスなアレンジ。
続いて演奏された曲はThe Bandの日本語カバー。これは訳詞が相当グッときます。
ここで、京浜ロックの総合プロデューサーである久保田真琴さんが参加して、束の間のハリー&マック再結成と相成りました。ニューオリンズな楽曲を演奏して、暮れゆく空の美しい瞬間を彩りました。
ラスト二曲は"Pom Pom 蒸気"~"ボディ・スナッチャーズ"で盛り上がり終了。40分くらいのステージでした。

たそがれるクレーン

会場を歩いていると偶然あがた森魚さんと出会いました。その節はお世話になりましたでご挨拶すると、「今なんか温泉のやつやってるでしょ?いつなの?」と聞かれ、答えると「遊びに行こうかな。」とのうれしいお言葉。今後、温泉ライブがシリーズ化した際には是非ご出演お願いしますとお伝えできました。本当にいつかまたご一緒したいです。
実はあがたさんとはバッタリ二回目、前回は何故か六本木のソフトバンクショップでした。その時もあがたさんの好きな温泉の話をして頂いたなあ。

キセル

少し寒くなり、完全に夜に変わる頃にキセルが登場。先日の野音カクバリズムイベントの時もそうでしたが、この方達はいつも夜の線を引く役をやっているような…。いつか誰そ彼に出て頂きたいものです。
"夕凪"に始まり、"ピクニック"や"君の犬"、高田渡のカバー"おなじみの短い手紙"、ラストは名曲"ベガ"でしめ。"ベガ"の頃にはすっかり夜空でいくらか星も見え、歌詞にぴったりのシーンが訪れました。

友部さん

東京ローカルホンクをバックに演奏したのは友部正人さん。
今住んでいるという横浜を歌った歌に始まり、たった5曲ばかりでしたが、律された歌声が少しずつ荒くなり、熱唱に変わっていく過程に胸が震えました。ローカルホンクと録音しているという新しいアルバムが楽しみです。

たそがれる工場

トリ前のムーンライダースの鈴木兄弟+武川雅寛さんによる流石のいなたい演奏に女性のお客さんの黄色い声援がとびます。こちらはCrazy Horseのカヴァーなどをやってました。
東京と横浜の間である"京浜"のイメージが一番しっくりくるのは、なんとなくこの3人のライブでした。

あがたさん

そしてラストはあがた森魚さん!こちらも東京ローカルホンクをバックのバンド演奏で、1曲目は"MEZCAL(はじめに歌ありて)"でスタート。そしてやはり、鈴木慶一・博文兄弟をゲストに迎えての"赤色エレジー"!夜空に突き刺さんばかりのあがたさんの歌唱が凄まじかったです。演奏もかっこいい!

Bone! Bone!

本編ラストは名曲"骨"。これは作曲が鈴木慶一さん、作詞が久住昌之さんの楽曲。久住さんが誰そ彼にご出演くださった時にカヴァーされてました。僕としても思い入れの深い曲。作曲した人と歌っている人はもちろんもっとでしょうから、最後には鈴木慶一さんもマイクを取ってあがたさんと「Bone!」「Bone!」の掛け合い。とても楽しげでラストにはぴったり。

アンコールはもう一度バンドが登場しての"大寒町"。これはあがたさんのというか、日本の"I shall be released"ですね。後ろを振り返ると、川崎の工場群が妖しげな夜の光を放っています。ここはどこだ。

バンドが帰った後、プロデューサーの久保田真琴さんがあがたさんを呼び戻して、二人だけで"あともう一回だけ"を演奏。これはツジコノリコさんのカヴァーで、すごくいい曲。
女性が書いた曲というよりも、あがたさんのような男性が書いたといったほうがしっくりくる歌詞で、実はそれを女性が書いていて、でも今は壮年の男性二人が演奏している、というのがとても心にくるんです。なんというか、"感じ"がある。久保田さんのギターも素晴らしかったなあ。▼

Posted by Takuya Endo at October 13, 2009 02:03 AM
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