August 25, 2009

他力本願でいこう!2009、カクバリズム野音

*「土曜は『他力本願でいこう!2009』でした。天候にも恵まれ、沢山の方が来場されました。毎年毎年ほんとに凄い事です。簡単に感想を。

今年は新しい試みの"境内ステージ"が大成功だったと思います。当日の僕は本堂ステージに張付いてる役だったもので、合間を見ては覗きに行く程度だったのですが、ステージのテントを取り囲むようにフードコートや出展ブースや人々の往来があり、まるで本願寺境内村!ステージ前には渋温泉の足湯があって憩いの場となっています。昨年よりも境内エリアにまとまりが出て賑やかな印象。

キウイとパパイヤ、マンゴーズさん(KPM)の"どこかの"土着的音楽はまさにこの境内村の民謡のように聴こえるし、境内村有望の歌手登場!といった感じで歌い上げるコーヒーカラーさん。
足湯を前に温泉チルアウトを奏でるサワサキさんは、さしずめ村長(むらおさ)といったトコロでしょうか。

仏典紙芝居や法話の時はステージが一転してお寺に。サワサキさんの"温泉トーク"ではステージが一転してロフトプラスワンに。出展ブースではチベットの民族衣装の試着ができたり、お念珠作りのワークショップなど、もちろん食べ物や飲み物もイロイロあります。

それら全てがバラバラだけど一緒、という点は『他力本願でいこう!』開催初年度からの出演アーティストラインナップにもいえることで、結局カエルの子はカエルで大正解だったという。

他力本願でいこう2009

というわけで今年もバラバラで一緒な本堂ステージご出演者ですが、最初に登場したのはバンバンバザールさん。
実は他力本願はリハーサル中も本堂は開放されています。お参りの方がいらっしゃるためなのですが、その時の聴衆は決してライブ目当てとは限らない方々なので反応が面白いんです。その中でバンバンバザールのリハ後は自然と拍手がまきおこったので、これが初っ端というのはバッチリじゃんという手応え。
期待通りの素晴らしい演奏で、最後に線を抜いて生音でやったのにはシビれました。MCでもおっしゃってましたが、本願寺は中もそこはかとなく和洋折衷なデザインですので、ここにバンバンバザールの音が流れるとなんとなく昭和のビアホールを想起させました。銀座も近い事ですし、「父さん帰りに一杯」な空気が充満。

続く大友良英さんは本願寺のパイプオルガンを演奏しました。もう建物の一部といってもいいくらいに大きいパイプオルガンですから、"本願寺を鳴らす"と表現しても過言ではありません。持続音に次々と音が重なっていきレイヤーとなり、静かで美しい空間が作り出されます。通りかかった友人に「これ、パイプオルガンだけじゃないよね?」と聞くと「手元見てきてごらん。」との答え。実際に見てみると、なんとパイプオルガンだけ!小銭を挟んで持続音をいくつも作り出していました。それで会場見回りを装って歩き回って色々な場所で聴いてみると、場所ごとにまた印象が変ってとても楽しい。
大友さんが試し弾きに来られた時、一音鳴らした瞬間に「これはすごくいい音」と、むちゃ笑顔だったそうです。その感じが音に出ていた気がします。子供がはしゃいだりする声が混じるのも本願寺ならでは。本当にスペシャルなライブでした。

そしてタイガーフェイクファこと川本真琴さん。平素も不思議な印象だった川本さんですが、ライブの方も唯一無二のワールドでした。鍵盤の弾き語りで数曲を演奏したあとは、琴と日本舞踊の女性二人が登場して七尾旅人さんの曲のカヴァーをやりました。その編成のまま「知床旅情」なんかも演奏されて、なんだか温泉地のお祭りっぽい雰囲気に。境内ステージで演奏されてもすごく良かったかもしれない。

本堂ステージ

ラストはASA-CHANG & 巡礼です。あぐらをかいて演奏するスタイルの彼らお決まりの「低い位置から失礼します。」という文句で始まると、一曲目は数字のマジック「12節」。でたらめなようでいてでたらめでない数字の掛け合い。これでもう一気に異界へ引きずりこまれます。
続いてはタブラ全開の踊れる曲で、本堂立ち見客の数箇所が沸立ちます。本願寺本堂でタブラは単純に気持ちいいの一言。
メンバーの一員であるという謎のマシーン、巡礼トロニクスのコーナーではサンプリングされた様々な曲が、何かの契機でコロコロと移り変わっていき今度は笑顔を誘います。本願寺でマイケルがかかるのはきっと最初で最後でしょう。
そして「つぎねぷと言ってみた」に続いて、「影の無いヒト」。この曲を演奏している時のASA-CHANGはまるでインドの魔術師で、本願寺本堂のあのステージにはハマり過ぎでした。前述の「12節」や巡礼トロニクスコーナーもそうなのですが、ASA-CHANG & 巡礼のライブを見ているとどうやっているんだろう?と思う場面が多いです。それは魔法を使っているようにも思えるけど、よく考えると実は人力かも?とか実は手作りかも?という結論が占めてくる。結局実際はどちらかはわからないんだけど、この見えそうで見えない感じ、謎の手品おじさんに一本とられる感覚がクセになります。お母さんに「あんたまたあのオジサンのとこ行ってきたの!」と叱られるみたいな。(実はオッサンはめちゃインテリ。)

といった具合に、本堂ライブも四者四様で素晴らしかったです。会のほうも大きな問題なくスムーズに進行し、スタッフとしてもとても仕事がやり易かったです。また来年もやりたいなあ。

終演後から片付けまでの一瞬の隙をついて、足湯に浸かってみましたがとても気持ちよかった。夜風が涼しく、ぼんやり浮かび上がる本願寺の建築が美しい。束の間だったけど、足のポカポカが止まず温泉を実感。

それで片付けしてる時、ヒトもまばらで静かになってきた本堂で「まだ大友さん演奏してない?」というハナシに。
…実はそれは空調の音で、僕が「これ、パイプオルガンだけじゃないよね?」と思った音は、会場の空調の音だったのです!

そのまま本願寺さんにて打ち上げの宴にあずかり、誰そ彼スタッフ数名はいつものように両国へ流れます。ホルモンです。いつどうやって寝たかもよくわからず、頭痛とともに目覚める日曜の朝。東から西へ、一度家に帰って着替えてまたすぐに東へ。昨日はお疲れサマの他力P杉生氏と早々に再会して日比谷野音のカクバリズムイベントに行きました。もはやこれも打ち上げの一部です。

昨年の他力本願に御出演頂いた二階堂和美さんのご縁で、イベントの詳細もよくわからずに伺った我々を待ち受けていたのは、なんとなーくのアウェー感。見渡す限り、Tシャツの似合う感じの若い女子達。「あれ?ここってカクバリズムだべ?イルリメだべ?キセルだべ??」なんて戸惑いつつ、取り敢えず野音にカンパイ!
じっと静観を決め込んだ後どうしてもよくわからなかったので、iのつく文明の利器を駆使して検索してみました。すると、これはカクバリズムとNiw!Recordというレーベルの共催イベント5周年記念版との事。なるほロケット。おしりムズムズ由来成分はそこらへんかしら。
そういえば他力も今回5周年だったとそこで気付く始末。なんかやればよかったね、とかイベント翌日に話しているという体たらく…。

野音

パラッと降った小雨も止み西日が美しく野音を彩り始めた頃、二階堂和美さんが登場しました。夏の野音って、突然涼しくなる瞬間があると思うのですが、この日は二階堂さんの名曲「脈拍」の時。なんとなく忘れていたあの頃あの心を取り戻すせるような気のしてくる、澄んだ歌詞が風に運ばれて耳を掠めます。いいなあ。

そして本当に昼と夜の境目のたそがれ時のタイミングでキセル!このシチュエーションは最高です。女性ドラムと、エマーソン北村さんを加えた四人編成でまずは「ハナレバナレ」。しっかりタイトな演奏にもわっとダビーな音像で、やや緩んでいた会場の空気がグッと引き締まります。全5曲と短かったですが新曲もありつつ、僕が一番好きな「ベガ」や、正に今!な「夕凪」など。ビールと共に最高の一時。

気付けばすっかり夜が落ちて暗くなった会場、キセルの演奏が終わった途端に流れた聞覚えのあるイントロは「デイドリームビリーバー」タイマーズ!DJはクボタタケシ!!
思わず立ち上がって拳を上げてしまう。なんかもう夏の夜!お祭り!!
そして今日のハイライトとも言える選曲は Original Loveの「Jumpin’ Jack Jive」!!まさか野音でこの曲を聴けるとは思えず、僕もPも年甲斐も無く大はしゃぎ。つい先日のクアトロでも聴いたばかりなのに。ここだけはオッサン達のホームという感じになって、斉藤和義「歩いて帰ろう」を大合唱させたり、中原めいこ「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」~ラッツ&スターの「め組のひと」という大定番をドロップしたり。踊ったなあ。

帰りは帰りで銀座にグッとくる感じの中華を見つけて大満足。黄ニラと豚肉炒め、ニラ海老水餃子、となんかニラばっかオーダーしてしまったがどれもとてもおいしかった。銀座にああいう避難場所は貴重です。名前は忘れちゃったんだけど、カレーのニューキャッスルのとなりのとこ。▼

Posted by Takuya Endo at August 25, 2009 12:43 AM
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