July 29, 2009

フジロック09感想、大名丼

*「フジロック行ってきましたー。

[木曜日]
早朝の高崎線に乗り18きっぷでのろのろと苗場へ。毎年この方法で苗場に行っている友人いわく、水上駅での乗り換えがフジのクライマックスと言っても過言では無いとの事。確かに水上に近付くにつれ、車窓の風景はこれぞローカル線の旅と言ったような田園や山河が広がり気分が盛り上がってきます。
そして、水上着。ここは温泉街故に多少ひらけているものの、恐らく今日明日が一年で利用者のピークではないかと思われるような、のんびりとした田舎の駅です。乗り換えの待ち時間を利用してすかさずビールで乾杯。天気も快晴で、ビールが本当にうまい。これからフジロックかあ!というテンションが最高潮です。

みなかみ

ここからトンネルをひとつくぐる度にどんどんと天気は下り坂…毎年そういう傾向のようで、水上クライマックス説にナットクしました。
しかし、18きっぷの道行きは景色も楽しめるしビールも飲めるし交通費も安い。フジ前後も休みがとれる人にとってはとても良い行き方なのでオススメです。


[金曜日]
昨晩からの強い風雨が続く中、心細い気持ちで見たASA-CHANG & 巡礼。序盤のタブラメインの踊らせる曲はたたき付ける雨とヘブンのステージがマッチして幻想的。ただ、楽しむ余裕がどうしても生まれてこない過酷な現状でした…。
早速折れそうになる心をコーヒーや甘味で癒しつつグリーンステージに移動。THE UK!といったサウンドのDOVESで雨が弱まり段々と楽しくなってます。熊、若しくは西川のりお風のベース/ボーカルはきっといい人なんだろうな。続くLilly Allenでは西陽が眩しい程になり心にも余裕が生まれ、なかなか良い曲を書くなあと感心。パフォーマンスも堂々としていて見た目もかわゆいので、終演頃にはみんなしてトリコ仕掛けになってしまいました。

金曜日グリーン

そしてようやくお待ちかねのPatti Smith!!これは素晴らしいステージでした。Pattiの生声で既に大感動ですが、山々をバックに奏でられるアコギの音の美しさといったら。後半はエレキギターも持って凄い音を出していて、レニー・ケイとトム・ヴァーレインとのトリプルギターなんて鳥肌モノ!トム・ヴァーレインは終始座したまま、刺激的なサウンドをグループ内に持ち込んでいました。
選曲はベスト。"Redondo Beach"も、"Easter"も、"Because The Night"も、"Gloria"も、"Rock n Roll Nigger"もでオデお腹いっぱい。

Patti Smithの余韻に浸ってだらだら歩いていると、ヘブンでは既にTortoiseが始まっていました。Tortoise見たいのをこらえてもっと奥のGongを目指す。ボードウォークという森の中にこしらえられた木の夜道を伝ってGongに向かう中で聴こえてくるTortoise、というなんとも贅沢な状況。これがフジロックの醍醐味かーと実感。

デヴィッド・アレンは71歳とは思えないくらいの元気老人でした。歌って弾いて踊ってと大ハッスル。スティーヴ・ヒレッジの居るGongが生で見れるなんて、Gongを知った学生の頃は夢にも思わなかったので、オレンジコートが桃源郷のように感じました。散々踊ってお腹が減ったので、後ろに退いてご飯を食べていたら、お隣のヘブンからTortoiseのスゴイ音が聴こえてきました。ジェフ・パーカーのギターの音が異常な模様。「カッコイイー!」と途端にシビれてしまい、ヘブンにダッシュ。Gongは中途半端に辞してしまったワケですが…Tortoiseのアンコールが素晴らしかったんです。統制の取れた世界を美しく崩していく瞬間のTortoiseはホントにかっこいい。

雨に相当体力を奪われながらもグリーンに戻り、Oasisを観戦。ドシャ降りでも大合唱です。やっぱりなんというか佇まいだけで相当説得力があるバンドですね。これも1st、2ndに新作を織り交ぜつつくらいのフェス向け選曲で大団円。


[土曜日]
なんとか雨は止み午前中は快晴、The Birthdayでスタート。この日のライブは先日亡くなったアベフトシさんに捧げられました。
木陰のシートで横になったらすっかり気持ちよくなってしまい、夢うつつでSEUN KUTI & EGYPT 80~UAを聴きました。それでホワイトステージで筋少。初っ端からダメ人間で会場がジャンプします。第一声「どんだけアウェイなんだー!」というオーケンの叫びで、僕らの心はガッチリ掌握されました。印度に高木ブーにイワンに、僕でも大体知っているようなメジャーな選曲且つ、自分達のフジでの立ち位置を上手く活用した流石の話術で、「これをきっかけに筋少のライブにもきてくれよー」というオーケンの目論見は見事達成したと言えましょう。胸に刻まれた「ナゴム魂」の文字が頼もしい。

土曜日ホワイト

そのままホワイトでMELVINS~ZAZEN BOYSを鑑賞。MELVINSの潔さはとても気持ちが良い。計画スラム都市っていうか、緻密に設計図の引かれたうるさい音ってどうしてこんなに気持ちが良いのでしょうか。BUZZ OSBORNEの髪型がムーミンのご先祖様風なのも○。
続くZAZEN BOYSはフジロック・シティーを現前させる演奏に成功。結成の当初はイメージの中のアーバン・フィーリングがまぶしてあるようなヴァーチャルな印象を持っていたのですが、しばらく見ていないうちにそれが柱となり屋根となり、家やビルが立ち並んで既にひとつのZAZEN都市を形成しているのだとわかりました。スゴイ。

くたくたになってグリーンに戻ると忌野清志郎オーケストラ。冒頭、ブッカーTが歌う"ドッグ・オブ・ザ・ベイ"で早々とグッときてしまう。彼が"好きだった歌"を演奏するなんてズルい。しかも凄い豪華なバンドで。
そして本当にキヨシローが出てくるんじゃないかと思わせる演出で、"JUMP"が映像とともに演奏されるとうわぁーって感じで「ダイナソー準備の為にご飯食べてくる。」なんて逃げの態勢に。グリーンステージを横切る道で"デイドリーム・ビリーバー"の歌詞が聴こえてくるともう多摩蘭坂でこらえきれませんでした。

ダイナソーJr.は「Who is Kiyoshiro?」なゲージンさん達で異様な熱気。圧巻のマーシャルご一行様のお姿をご拝見するだけで僕もテンションが高まってしまいます。J先生の室内を埋め尽くす見事な轟音に身を浸していると、突然クリアな"Feel The Pain"のイントロが!もうエモーション爆発でモッシュ&ダイブ。人影があまりにも美しい青春の1ページ。嗚呼、また涙が。追い討ちをかけるように"Wagon"の連続投下で完全に降参です、先生。

土曜日ラストはやっぱりPublic Enemy!! ステージ到達寸前で聴き慣れたあのサイレン音が鳴り出した!「ベイス!」「ブリングザノイズ!!」思わず走り出すとステージ上はなんと生バンド。とてもグルーヴィな演奏に、Chuck Dの生声がのると体を動かさずにはいられません。フレイヴァは諸事情で来れなかったのが残念だけど選曲は初期中心で、Queenの"Flash"サンプリングでターミネーターXのポーズができた瞬間のよろこび。
途中はマイケルへの追悼式もありました。オーディエンスに携帯を掲げさせてDJがかけたのは"Billie Jean"。みんなで合唱して、Chuck Dの「彼はKing of Popで、Prince of Peaceだ。」との言葉が締め括ります。
DJ & ダンスのパートを挟んだりしてまさに Public Enemy Show といった具合のコッテリ感でした。ラストは"Fight The Power"で大満足。


[日曜日]
日曜も天気はまずまず。とりあえずSTREET SWEEPER SOCIAL CLUBで戯れにモッシュピットへ溶け込んでみる。M.I.A.の"Paper Planes"のカヴァーなんかもやっていたりしてなかなか面白い。兎に角トム・モレロのギターがかっこよすぎて、彼は僕ら世代のギターヒーローだよなあと改めて実感しました。

日曜日はどうしても見たいっていうのが特になかったので、酒量を増やしながら奥地「パリ」周辺にて激辛ラーメンの食べ比べをしたり、みんなで打楽器セッションに参加してみたり、幾人かの友人に会って乾杯をしたりしていました。

日曜ストーンサークル

サニーデイサービスと、これも僕ら世代のギターヒーローを擁するROVOを少しずつ見た後はホワイトステージで高橋幸宏を見ました。初っ端ツインドラムでフュージョン風味のインストを叩き上げたかと思えばビートルズを歌ってみたり、右に左に忙しいユキヒロ氏。途中からメンバーとして小山田圭吾が紹介されました。Corneliusでは弾かなさそうなギターソロとかあって面白かった。ここにも僕ら世代のギターヒーローがひとり。
雨上がりの暮れ空に雲がたなびいて、響くエレクトロニカ風味の楽曲がすごくマッチして本当に美しい瞬間が訪れました。

ここで昼間の激辛ラーメンが祟って急激な腹痛。きれいめなトイレを求めてゲート付近まで一時退陣しました。ついでにこの空いている時間に昨日入れなかった風呂にもはいっちゃおうと、苗プリの苗場温泉まで行って湯船を独り占め。極楽。

Weezer待ちで賑わうグリーンを横目に、奥のほうのステージまで急いで戻ってSeun Kuti。これは移動だけで相当疲れますが、途中のボードウォークで流れてきたAnimal Collectiveのサウンドがまた美しい。再度贅沢な道行きとなりました。
そしてEgypt 80のアフロビートはやまない。この本能的な反復の快感は何でしょう。それは遠く昔から続いているような、ロマンチックな幻想に浸ります。Seun Kutiのパフォーマンスもパワフルながら歌も乱れず素晴らしい。観客の踊りが特に多様で、演奏中にみんなが新しい踊りを編み出しているのを見て幸せな気分になります。やまないでくれ、アフロビート。

幸せな時間は無常にも過ぎ去り、終わりに向かうこのお祭りに惜別の念すら生まれてきます。最後の瞬間を共にしたいのはなんといってもクロージングアクトのBasement Jaxx!!
流石に動かないであろうと思われていた体がまたも動き出す、凄いテンションのBasement Jaxxの演奏。こちらもバンドセットでとにかく豪華且つ賑やか!DJ的なダンスのツボを抑えつつも、単調にさせないクルクルと変る楽曲の表情が豊潤過ぎます。もうちょっとこのビートでお願いしますのお預けを何回もくらう感じというか。マンガのキャラクターみたいに個性的なボーカリストが変る変る登場するし、最後は妙なカニっぽいきぐるみまで登場しました。ここまでのクオリティで相当お金のかかっていそうなステージをVery Special Guestだなんて贅沢過ぎるよ、フジロック。そして本編ラストの"Where's Your Head At"で大往生。


[月曜日]
テントを畳んで友人の車に乗せてもらって、僕らは今年のフジロックを終わらせる為にとある場所へと向かいました。目指す先はハツカ石温泉 石打ユングパルナス。日帰り温泉施設で、恐らく空いているからという感じの理由で数年前から行き始めたようなのですが、ここの「大名丼」なるメニューを食べるのが仲間うちでのシメとの事なのです。「大名丼」を完食するまでがフジロックってこと。

「大名丼」とはカツ丼meetsエビフライの『大名丼 カツ編』と、親子丼meetsエビフライの『大名丼 親子編』の二編があるようで。サイズは流行りのメガ盛り、いやギガ?テラ?テラ超えベタ??特にカツ編の揚げ↑揚げ↑↑ぶりは余程の事です。味も相当濃いらしい。体験者の中から「エビフライが邪魔」という名言が飛び出る程の飽食加減は正に大名級!年貢よこせ!!

大名丼

会場で散々ジャンクなフードで痛め、弱り、既に麻痺さえしていそうな胃袋に、モアジャンクで獰猛凶悪なブツを流し込んで完結するという悪ノリ、いや、美学?これにトライする為に朝ごはんを抜き、温泉で身を清めた総勢12名の男女がテーブルにつき、
満を持して「いざ大名丼じゃ!大名丼を持てぇい!」と、
斬り込もうとした刹那のツバメ返し、
「ご飯が足りなくて大名丼つくれません!(バッサリ)」、
「えーーーーーーーーーーーっ??(一同、アゴが地面まで)」▼

Posted by Takuya Endo at July 29, 2009 01:28 AM
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