May 01, 2009

誰そ彼スピーカーその後、怪 Vol.26、1990

スピーカー乾かし中

*「誰そ彼スピーカー、先週末はこんなんなってました。前の所有者が空けた穴(壁吊り用?)を埋めるべく工作。木棒を小さく切ったものを詰めたのですが、ボンドがなかなか乾かなかったので照明を当てて乾かしました。木棒がハミだしているので、スピーカーの片耳から耳毛が4本づつ出ているような見た目になってます。奉行所でちょっとした羞恥プレイになっているのが可哀相なので、近々カットしに行ってやりたいです。

今日はスピーカースタンドが光明寺に届いたようです。ちょっとずつ一人前になっていくスピーカー達に愛着が湧きます。

怪 Vol.26

怪 26号は二度目のリニューアルを迎えてサードシーズンに突入しました。水木先生の表紙がとてもいいです。特集は「文楽」と「民話」で、これがどちらも素晴らしかった。写真ページでは文楽の人形のキモとも言える首(かしら)を紹介していますが、酒呑童子の第二形態がトラウマものの恐ろしさ!瞳孔開いてる感じで白目の色が金色になるのがとても怖い。チャッキーみたいなアゴも人形ならではの不気味さがあるというか…。水木先生が「油すまし」や「タンコロリン」の姿のイメージとして重用されたというのもナットクです。
この特集、妖怪視点で捉えているのもあると思いますが、とても文楽を聞きに行ってみたくなりました。7月にやるという馬琴の『化競丑満鐘』なんて相当数の妖怪ファンが集まるんじゃないですかねえ。狸や河童の首は見てみたい!怪オススメの演目として紹介されている『本朝廿四考』の狐を見ても本当によくできているので、否が応にも期待は高まります。

民話特集では松谷みよ子さんのインタビューを掲載。前に黒姫童話館でみた松谷みよ子展では語られていなかったと思われる情報が…。坪田譲治先生との出会いのエピソードですが、松谷さんの学校の友人がお腹を痛くして転がり込んだのが坪田先生の家で、そのまま図々しく居座ってしまったとの事。その友人に誘われて坪田先生と松谷先生が出会う事にわるワケですが、その友人って?だって野尻湖ですよ!お腹こわして転がり込むって…かなり武辺者っぽいのですがどなたなのでしょう。
インタビューの後の『松谷みよ子の妖怪民話』もイイ話が3話収められています。最初の二話の出だしで共通して"深いとろりとした淵があって"という表現がされていますが、"とろりとした淵"とは絶妙な形容ですなあ。思わず迷い込んでしまいそうな、幻想的な風景がぼおっと立ち現れてきます。日本物怪観光協会の天野行雄さんの挿絵も雰囲気が出ていてとても良いです。『蟹の湯治』の蟹がみんながよく知っているあのカニ。

お元気そうな水木先生の姿がたくさん見られるのも怪誌ならでは。こう言ったらなんか失礼になってしまうかもしれないのですが、とにかくキュートなんです。実の娘さんである水木えつこさんによる『遠野とお父ちゃん』では遠野のお祭りではしゃぐ水木先生が目に浮かぶよう。やはり娘さんはお父ちゃんの事がよく見えてらっしゃる。水木先生による遠野物語漫画化はとても楽しみです。
現在連載中の『水木しげるの異界旅行記』もオモチロイネ。と、片かなで表現したい気持ちでいっぱい。おならを異界の入り口に出来る方は水木先生以外におられません!
巻頭の『水木しげるの激写博物館』も本当にいいコーナーだと思います。水木先生が撮影された写真が一枚載っていて、その横には"水木先生にはこう見える"とでもいうような、その写真の"妖怪解釈"による絵が掲載されています。このオモチロサは文字では伝えきれないので、是非みなさん本屋で怪 Vol.26の巻頭カラーページをめくってみてほしいです。

1990

今日は会社帰りのユニオンにて買い忘れていたCDを購入、ダニエル・ジョンストンの『1990』です。前回のエントリーで紹介したベックの『One Foot In The Grave』に続く、"オンボロをリマスター"シリーズです。(勝手に命名)
僕はこの中の"Some Things Last A Long Time"という曲がとても好きなのです。映画『悪魔とダニエル・ジョンストン』でもキーとして使用されていました。
以前、友部正人さんのトークイベントで友部さんがダニエル・ジョンストンの曲をかけていたので、友部さんならこの"Some Things Last A Long Time"をどう訳すのか質問したかったのですが、その時は場にそぐわぬ感じがして思いとどまりました。
僕なら"因縁"と訳したい。誰そ彼の活動の中で"ご縁"という言葉が浮かび上がってくる機会が増えてきた時に、松本坊主が法話か何かの中で"因縁"という言葉を使いました。CD付属の歌詞対訳では「ずっと消えないものもある」となっていましたが、『悪魔とダニエル・ジョンストン』を観た時に"消したくても消えないもの"、"消したくないから消えないもの"、"意識せずとも消えないもの"、といった風に"因縁"のカタチもさまざまなんだと思ったのです。たくさんの"ご縁"で人々が繋がれているイメージが漠然とあった時に、それとは違うレイヤーで"因縁"という目に見えないネットワークの世界が表出したような気がして思わずハッとなりました。
"因縁"というとあまりポジティブなイメージの言葉ではないのですが、"腐れ縁"のような関係を自嘲気味に"因縁"と言ったりしますし一概には言えないと思います。『悪魔とダニエル・ジョンストン』においては、彼の周りには様々な"因縁"がめぐらされていて、それはふりほどきたくてもふりほどけなかったり、解きたくないのに勝手に解けていったりしていました。人の意思では操作できない"作用"。「Oh My Lord」なんて歌いたくなるキブンの時は"因縁"が脆くもかかり続けるつり橋の様にも思えるのです。
僕は"腐れ縁"を自嘲気味に言う"因縁"はカッコいいから好きですし、脆くもかかり続けるつり橋の様な"因縁"を信じ続ける橋の傍のダニエルにも大きなシンパシーを抱くのです。▼


Posted by Takuya Endo at May 1, 2009 12:55 AM
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