December 15, 2005
word called quest
*「彼岸寺がリニューアルOPENしたようです。関係者の方々お疲れ様です。カトウさんのイラストの手描き感と妖怪テイストが、僕にはかなりワクドキな仕上がりとなっています。コンテンツも新たに整理・追加されていくようなので楽しみ。かくいう僕もその一部であるタソガレコーズの管理をしているのですが、ずっと更新をさぼっていてすみません…関係者の方々。このリニューアルを機に心を入れ替えたいです。
リニューアル彼岸寺に記載があるように松本坊主の日記が出版されます。はやりのブログ本というやつです。それのオビ文と著者紹介を依頼され書かせていただきましたので、書店で見かけた方は手にとってみてください。なんと表紙絵は本願寺LIVEのご縁のみうらじゅんさんの描き下ろしなので、その表紙にかけられるオビを担当できるなんて非常に光栄です。良い記念になります。これで僕も憧れのオビラーの仲間入りだぜ!…というのはモチロン冗談ですが、昔からこういう短い文字制限下での言葉遊びが好きなので楽しかったです。実際書店に行って意識して見てみると帯コピーって思ったより短かかったり。結局、目を引きそうな大事なキーワードだけで土俵いっぱい、という感じですがアイキャッチとして考えた文句が編集者の方にも笑っていただけたようで何より。何年かしたらブックオフで『ダディ』の隣に見つけるのを楽しみにしています。
こういう仕事ばっかりやって生計をたてている人の事をコピーライターというのでしょうか?僕はそう呼ばれている人を糸井重里さんくらいしか知らないのですが、幼心に「RPGをつくったり、ガキの使いに出たり、埋蔵金を掘ったり、バス釣りNo.1をつくったりして暮らしてるなんてコピーライターは幸せだろうなあ。おもつらい大人になりたいなあ。」なんて思っていました。
僕もおもつらくない大人になってしまった今、糸井さんの手がけた『マザー』で遊んでみると、彼のネタ帖を見ているような気分になります。所謂RPGというゲームジャンルのクリシェを逆手にとり、テキストとシンボルの僅かなアクションのみでにんまりさせたり、ハッとさせたりという手法が、後にも先にも無い“コピーライター”糸井さんによるRPG『マザー』のオリジナリティで、そこが特に評価されているのだという事がよくわかります。そしてこれも当時のROMカセットの容量という制限と戦った結果なのだから尚更美しい。
最近は知りませんが、ちょっと前なら日本の小洒落た美術館に足を運べば、「ヨーコのyes」っぽい雰囲気のロールプレイングが現代美術という札を貼ってたくさん並べられていた気がします。若かった僕はそれらに『MOTHER』のスタイルを想起し、これを今ラーメンズよりも気さくに成し遂げられるのは『RPGツクール』しかない!と勘違い、購入を検討しました…。しかし用意されているグラフィックが本気過ぎたのと、(当時は)他の『RPGツクール』ユーザーにしか遊んでもらえないという事で中止しました。危ない危ない。(今は配布可能なようです…)だから先生、僕もRPGが作りたいです。ブログ本畑では先輩の『鬼嫁日記』はゲーム化されるようなので、松本日記もヒットした暁にはもしやという事も…その時は僕に話がくるといいなあ。アイデアならいくらでも出しますよ。彼岸寺周りにはキャラのたったお坊さんが多いので、僧侶恋愛シュミレーションゲームとかいいかもしんまい。仏メモ。そしてそれをブックオフで…以下無限ループ。
ともあれ、言葉で体験する冒険はRPGに限らず楽しいもの。僕は名前をつけるのも昔から好きです。とるにたらないささいな事にでも、素敵な名前をつけると意外に広がったりします。後づけで色々な意味あいが出てきたり、びっくりするような偶然がおこったり。そこで、次なるクエストは僕が昨晩探していた名前に出会うまでのはなし。
最近、ノートPCを常に持ち歩いているのが恐ろしくなり、バックアップ用に外付けHDDを購入しました。250GBが14,000円で買えるなんてしらなかったです。安い。折角大容量を購入したので、安易にデジタルミュージックライブラリを作ろうとおもいたちました。好きなCDだけを選別してリッピングし整理していく作業はなかなか楽しい。買いたいCDを思い出すのにも便利です。僕が持っているフラッシュメモリのプレイヤーはリンゴのやつではないので、MP3をVBRでエンコードしていますが楽曲管理には便利なiTunesをつかいます。すると、ジャケット画像を探してきたり、ジャンルを指定したりと作業は増えるのですが、元レコード店員としてはそれもまた楽しいのです。
そこで悩んでいるのがジャンルです。TLCやジム・オルークなんてすぐに決まるんですが、自分基準で微妙にカテゴライズできない人たちが居ます。思い入れというやつがレコ屋の棚と違ってあっさりとは収められません。今回の悩ましい人々とは、David Byrne、Kip Hanrahan、Arto Lindsayのアダルトサウンド御三家です。どの人たちも好きでよく聴くし、しかもなんか聴く時の気分が三者似通っている。グルーピングする言葉は無いが、どうせならシャッフルとかして聴いてみたい。そう思い、ネットでレビューを探したりライナーを読んだりして共通語を探してみたのですが見つからなかったのです。これはもう名付けるしかない!と決めて、今度は英和辞典サイトにてキーワードを変換し続けました。国境を意識してない感じがするからacross the borderはちょと呼び辛い、cross overだとクラブ音楽にそういうのあったし、混交で検索するとmixtureになってしまう…。じゃあhybrid!だと尻切れトンポだからhybrid pop?…なんとなく無理矢理な感じがするからボツ!、てな具合の不毛な言葉遊びを深夜繰り広げていたのです。結局決まらずに寝てしまい、カテゴライズされない可哀相なアダルト御三家はunknownなまま。
そして先ほど帰り道に寄った本屋で見かけた「特集 WORLD/CROSSOVER 再興ワールド・ミュージック」の文字。STUDIO VOICEの2006年1月号ですが、正に僕の悩みの解決策が出ていそうな気がしたのですかさず立ち読みしました。ふむふむ、WORLD/CROSSOVER LABEL GUIDEというページにはByrneのノンサッチとルアカ・バップが載っているが、Kip Hanrahanのamerican claveは出ていない惜しい…あ、でも「エキゾチズムでもサンプリングでもない 混交する音楽から繙くポピュラー・ミュージック・クロニクル」なんていい線いってる…と、思ったら出ました、サラーム海上さんや湯浅学さんらによる『移民の歌80選』。Kip Hanrahanと、ノンサッチから出しているZap Mamaが一緒に紹介されています。見つけたー!と思い嬉々としてカテゴライズワードを探すと“ハイブリッド・ポップ”…昨晩ボツにしたはずの“ハイブリッド・ポップ”ってあったんだあ、となんとも飲み込み難い後味でしたが、サラーム海上さんと湯浅学さんが(多分)言ってるんだから間違いなかろうと押し込めました。そして帰ってきて前述の250GBをUSBに差し込んで、待っていた御三家達を雑誌でこしらえた棚へ…。疑問符は完全に消えないものの、タイミング良過ぎだし仕方ない。もっと良い名前が見つかるまではそこで待ってろよ、御三家。まだまだ言葉探しの旅は続きそうです。▼
Posted by Takuya Endo at December 15, 2005 02:08 AM | TrackBack










