July 26, 2005
第十回世界妖怪会議
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*「数日前のかはたれ時、我が家の妖怪ポストに届いた一枚の招待状に導かれ、日曜日は中野サンプラザへと赴きました。到達するとそこには百鬼夜行、もとい百鬼を待ちわびる行列が既にずらり…第十回世界妖怪会議です。
四国の離島から参戦の風眠庵こと加藤円正さんと合流し、僕らも行列に加わります。待っている間も加藤さんに件(クダン)の剥製の写真を見せて頂きつつ妖怪雑談…。寸分の隙も無い濃密な妖怪日のはじまりです。
開場早々、鳥山石燕の河童がプリントされたTシャツを購入し、前から参列目というなかなか良いポジションも得ました。客席が埋まってくると何故か徐々に緊張感が高まります。
最初に登場なさったのは京極夏彦先生。初の生京極先生に感動し、水木展での講演会以来の荒俣象先生のお姿に何故か安心感を憶えてみたり。そして多田克己先生や宮部みゆき先生、三池崇監督らがお一人ずつ登場してきてどんどん賑やかになっていくステージ、話題は間も無く公開の映画『妖怪大戦争』についてです。製作に纏わる様々なエピソードや、軽妙なる京極・荒俣両先生のトークに心も弾んできます。そんな、京極先生采配の秩序だった進行も突然の太鼓の音で打ち破られます。
『妖怪大戦争』劇中の妖怪祭りで使用されているBGMの中、観客側の左右の扉から妖怪が踊りながら列になって登場してきます。そのミニ百鬼夜行に紛れている生身の(着ぐるみでない)妖怪が一人、ついに水木しげる大先生のご登場です!
割れるような歓声のなか照明に照らされ手を振りつつ歩を進めるお姿はなかなか元気そうに見え、とてもかっこいい。「ちょっとそこまでのつもりだったが、こんなに人が集まっていて、よくわからなくて驚いている」とのお言葉に会場は大いに沸きます。僕はその妖怪的空気によって、年始に加藤さんと行なった大先生へのインタビューの時の気持ちが鮮明に蘇ってきました。兎に角何か喋っていただくために、荒俣先生はツボを心得ていらっしゃるようで、戦争の話やクソの話をふります。戦争の時のことは記憶によく残っていらっしゃるようで、そういえば僕らのインタビューも戦争の話題から随分と広がっていきました。しかし、よくインタビューらしいものにまとめられたなあと、今振り返ってみてとても不思議に思えてきました。
クソの話も水木大先生は得意で、「妖怪は下品なものである」という妖怪の大前提を体言なさっていらっしゃいます。
映画『妖怪大戦争』主演の神木隆之介君とヒロインの川姫が登場して舞台は一気に華やかになります。神木君ファンの女子高生から黄色い声援が飛び交う中、水木大先生の視線は川姫役の高橋真唯さんに釘付け…、ここで「妖怪はスケベである」という定説も付け加えておきましょう。
そして、例の地震が発生。天井に照明が多い場所だけに少し怖かったですが、妖怪のご加護か特にパニックにもならずにおさまりました。会場がホッとした瞬間に水木大先生がポツリ「地震だったのか…」、すばらしいタイミングです。
この辺で会議はお開き、マスコミの撮影と休憩時間を挟み後編は『妖怪大戦争』の試写会という盛りだくさんな内容です。
『妖怪大戦争』は妖怪好きにはタマラン映画です。「妖怪とは何ぞや?」を2時間で感ぜられる幸せな映画です。そして何よりも妖怪への愛で満ちています。妖怪への愛とは、イコール水木大先生への愛であります。上映前に三池監督が“妖怪が登場するまでは映画の体裁をとっているが、妖怪が登場すると一変してしまう”とおっしゃっていましたが、妖怪会議の前半部分でも既に水木大先生の登場で秩序だてた進行が無に帰した点にこの映画の縮図が表れていました。
帰りには全国和菓子協会さんより小豆とあずき茶がお土産に配られました。妖怪の幸せな力が充満していた第十回会議と『妖怪大戦争』、なにしろ妖怪が好きで良かった!とこんなに当たり前に実感した事が嬉しく、そしてとてもビールの旨い日でした。▼
Posted by Takuya Endo at July 26, 2005 02:10 AM | TrackBack










